最終更新: 2026-06-17
記憶・技術・想いを封じ込める「遺言石(メモリストーン)」の詳細仕様です。
原石の種類と産地
| 種類 | 産地 | 特性 |
|---|---|---|
| 白石英(しろせきえい) | アウロス諸島・海底採掘 | 最も流通量が多い標準品 |
| 蒼石英(あおせきえい) | 廃魔国跡地・魔力溜まり近辺 | 魔力親和性が高い。魔族の技術封入に適する |
| 紅石英(こうせきえい) | フロスト領域・氷河地帯 | 感情の保存に優れる。自然劣化が少ない |
| 黒石英(こくせきえい) | 各地の深層地下・採掘困難 | 大量記憶封入が可能な最高品質。希少 |
| 月石(つきいし) | 産地不明 | 神殿のみが扱う。神聖な儀式・歴史的人物の記録用 |
品質等級
石師協会が定める公式の5段階等級。
| 等級 | 封入可能量の目安 | 再生精度 | 基準価格 |
|---|---|---|---|
| Grade 1(最低) | 感情1〜2種・言葉30秒以内 | 低い(ノイズ多し) | 銀貨5〜10枚 |
| Grade 2 | 技術1〜2種・言葉5分・記憶数年分 | 普通 | 金貨1〜5枚 |
| Grade 3 | 技術3〜5種・言葉30分・記憶10年分 | 良好 | 金貨10〜50枚 |
| Grade 4 | 技術10種以上・言葉2時間・記憶30年分 | 非常に高い | 金貨100〜白金貨単位 |
| Grade 5(最高) | 理論上無制限。一生分の記憶も封入可能 | ほぼ完全 | 白金貨10〜 |
封入プロセス
- 石の準備:石師が原石を鑑定し、封入に適した状態か確認
- 封入場所の設定:神殿または石師の工房(精神集中できる静かな場所が必要)
- 意識接続の儀式:封入者と石を「アルカネ式の詠唱」でリンク
- 記憶の選択と転写:封入者が残したい記憶・技術・感情を意識的に流し込む
- 封印の完了:石師が最終封印を施す(以降は石師技術なしでは抽出不可)
封入できるもの・できないもの
| 封入可能 | 封入不可 |
|---|---|
| 技術・技能(スキル補助として機能) | スキル・ギフトそのもの(転移不可) |
| 特定の記憶・体験(断片的) | 人格全体・意識全体(残留思念とは別物) |
| 感情・想い | 未来の予言・本人が知らない知識 |
| 知識・情報(言語化できるもの) | 魔力そのもの |
劣化メカニズム
自然劣化
| 経過年数 | 劣化度 | 影響 |
|---|---|---|
| 0〜10年 | なし | 完全な状態 |
| 10〜50年 | 微劣化 | 記憶の末端が曖昧になる。感情は保たれる |
| 50〜100年 | 中劣化 | 技術の一部が欠損。言葉が断片化することも |
| 100〜300年 | 大劣化 | 核心部分は残るが、周辺記憶はほぼ消える |
| 300年超 | 残滓のみ | 石師でなければ何も読み取れない |
劣化を早める要因
| 要因 | 影響 |
|---|---|
| 高温・直射日光への長期露出 | 1年で10年分劣化 |
| 廃境・魔力溜まりへの持ち込み | 記憶が「汚染」され変質する |
| 無理な複数回抽出 | 抽出のたびに石に微細なひびが入る |
| 呪い・魔法的干渉 | 意図的な破壊または事故的な変質 |
保存方法
| 方法 | 効果 |
|---|---|
| 石師製の保護箱 | 劣化速度を1/3に低減 |
| 神殿の冷暗所保管 | 劣化速度を1/5に低減。長期保管の標準 |
| 魔力封印(追加施術) | 一定期間、劣化を完全に止める(Grade相当の費用) |
偽造・複製
| 手口 | 説明 | 見抜く難易度 |
|---|---|---|
| 安石置換 | Grade 1の石にGrade 3の価格をつける | 易(石師なら即判別) |
| 希薄転写 | 一つの石の記憶を複数の安石に薄く転写 | 中(内容が曖昧になるため気づきやすい) |
| 別人記憶の偽装 | 「有名人の遺言石」と称して別人の記憶を封入 | 難(記憶の本人確認が困難) |
| 外装偽装 | 本物の石の外側を別の石で覆う | 易〜中 |
| 強制封入 | 生きた人間から強制的に記憶を引き出して封入 | 外見上は見抜けない(「闇石」) |
石師による鑑定
| 鑑定手順 | 内容 |
|---|---|
| 外観検査 | 石の表面の光沢・割れ・充填剤の有無 |
| 魔力検査 | 魔力視で封入状態を確認。等級の大まかな判定 |
| 内容確認(試聴) | 石師が意識を一時接続して記憶の断片を読む |
| 真正証明書の発行 | 石師協会公認の証明書。偽造は極めて困難 |
特殊な遺言石
| 種類 | 説明 |
|---|---|
| 魔王の遺言石 | 魔王が意図的に石に記憶を封じたもの。「残留思念(廃城)」とは異なり持ち歩ける |
| 神殿の聖石 | アルカネ神殿が管理する歴史的人物の石。一般人は閲覧不可 |
| 古代の書庫石 | 数百年前の技術・知識が封入された古代の石。発掘品として存在する |
| 呪石(じゅせき) | 悪意・怨恨が封入された危険な石。触れると精神に影響が出る |
| 空石(くうせき) | 記憶が完全に抜け落ちた空の石。再封入が可能(容量は元の石の等級に依存) |
遺言石の読み取り方(所持者視点)
- 石を手に握り、意識を集中すると記憶が「流れ込む」感覚が生じる
- 映像・声・感情が混在した状態で届く(夢を見るような感覚に近い)
- 長い記憶は数回に分けて「読む」必要があり、一度に全て読み取ろうとすると頭痛・疲弊が生じる
- 高品質(Grade 4以上)の石は「封入者が語りかけてくるような」臨場感がある
- 石師技術がない人間でも「受け取る」だけなら可能。ただし精度・深さに制限がある